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酒気帯び運転で前科持ちに!飲酒で逮捕されるとどうなるのか

夜の繁華街

2019年(平成31年/令和元年)の飲酒運転(酒酔い・酒気帯び運転)での交通事故の数は 3,055件で、その中で約200件が死亡事故となっています。

罰則が強化された今もなお、連日のようにニュースで飲酒運転による事故が実名入りで全国放送されていますね。

もし飲酒運転で警察に逮捕された場合、どのような未来が待っているのでしょうか

飲酒運転で検挙された場合の罰金や前科、そして飲酒運転者の心理について見てみましょう。

 

酒気帯び・酒酔い運転は前科を免れない刑事罰

パトカー

飲酒運転には吐く息より検出されるアルコールの量に応じて酒気帯びと酒酔いとに分けられ、その基準は次の通りです。

 

飲酒運転(酒気帯び・酒酔い運転)の判断基準とは?

飲酒運転となるかどうかの判断基準は、吐き出した呼吸 1リットル中にどれだけのアルコール量が含まれているかで判断されます。

警察官が常備している「検知器」を使って調べられ、吐き出した呼吸中のアルコール量の測定結果で判断されるので、自分でいくら「酔っていない」と主張しても通りません

呼吸中のアルコール量に応じて酒気帯び運転かどうかが判断されます。

 

酒気帯び運転の基準とは

呼吸 1リットル中のアルコールの濃度が 0.15mg以上検出されたら酒気帯び状態となります。

0.15mg以上で酒気帯びとなり、0.25mg以上検出されるとより厳しい処分に。

 

酒気帯び運転の判断基準と処分内容

アルコール検出量0.15mg以上 0.25mg未満0.25mg以上
刑事罰3年以下の懲役又は50万円以下の罰金5年以下の懲役又は100万円以下の罰金
行政処分免許加点13点免許加点25点
免停90日免許取り消し後 2年間は再交付停止

0.15mg以上のアルコール量となると刑事罰が課され、一発免停90日と重い処分となっています。

 

0.25mg以上となると免許証の取り消しでその後 2年間は免許証の交付を受けることができません

無免許状態となるので、車の運転が一切できない状態となります。

 

酒酔い運転の基準とは

酒酔い運転の判断は警察官に委ねられている面があります。

警察官の受け答えにまともに対応できない、まっすぐ歩くことができないなど運転に支障をきたす状態であれば酒酔い運転として検挙されることに。

 

酒酔い運転の処分内容

刑事罰免許加点35点
行政処分免許取り消し
免許取り消し後 3年間は再交付停止

酒酔いかどうかの判断はアルコール量に応じてではなく、あくまでも現場の警察官に「運転に支障をきたしている状態」と判断された場合。

自分では酒酔いではないと思っていても、警察官の判断によっては酒酔いで検挙される結果となります。

自分の主観は考慮されず、警察官の判断によって決まる点がポイントです。

 

飲酒運転で警察に検挙されると、裁判所で刑事罰を言い渡されて前科が付くことになります

 

刑事罰とは前科のこと?

飲酒運転は裁判所で裁判が行われ罰が言い渡されるので、前科が付くこととなります

 

一般的に罰金以上の刑罰(罰金、禁固、懲役)が裁判で決まったら前科となり、裁判所で刑罰を言い渡されて、その刑罰が罰金以上の刑罰なら前科です。

ちなみに前科とは法律用語ではなく、一般的にそのように呼んでいるだけの俗称。

 

前科が付くとどうなるの?

前科が付くと、検察庁が管理する前科の登録がされその登録は一生残ります

次に赤切符以上の交通違反や犯罪を犯すと前科の履歴を元に刑罰が決まるので、前科がある人はより厳しい罰が下されることに。

 

加えて本籍の市町村が管理する犯罪者名簿に一定期間登録されます。

犯罪者名簿に登録されると一定期間の資格制限が行われ、医師や弁護士などの士業(司法書士、行政書士など士が付く職業)として業務登録ができなくなります。

信頼と権威性のある職を任せられないという判断でもありますが、飲酒運転をするような人には普通の仕事であっても任せたくないと思うのが世間一般の感覚ではないでしょうか。

 

次に罪を犯すと執行猶予が認められず即実刑となったり、より刑罰が重くなったり、職業制限などの不利益をこうむることになります。

 

刑事罰の他にも行政罰も受けるダブルパンチ

刑事罰のほかに免許の取り消しなどの行政処分も下され、最も軽い処分でも免停90日に。

 

行政処分とは、免許証を管理している各都道府県の公安委員会による制裁のことを指します。

交通違反を犯すと加点されていく違反点数も管理しているのは公安委員会で、違反加点が一定の点数に達すると、免許証の停止や取り消しなどの処分が下されます。

 

もし飲酒運転で事故を起こすとどのような処罰が待っているのか

飲酒運転をすると思考力の低下から判断を誤る可能性が高まり、結果として事故を起こしやすくなります。

注意力も散漫になりやすいので、信号や標識の見落としもしやすくなりますが、最悪なのが事故を起こした場合でしょう。

飲酒運転で事故を起こしてしまった場合どうなってしまうのかを見ていきましょう。

 

酒気帯び・酒酔い運転で事故を起こすと

飲酒運転での刑罰や行政罰の他に、相手方がいる事故なら損害を賠償する義務が発生します。

通常は加入が義務となっている自賠責保険と、自賠責保険での補償で足りない分は任意保険より支払いがなされますが、飲酒運転での事故は任意保険の支払いに制限がでることも

任意保険での補償は契約時の約款(やっかん)に免責事項として、「著しい交通違反がある場合は保険の支払いがなされない」とうたっているところも多く、保険での支払いに制限が出る可能性があります。

保険で不足分は自分で支払って補償する必要がありますので、本来使えたはずの保険も利用できないことに。

 

飲酒運転で事故を起こし逃走した場合の罪

もっとも悪質なのが飲酒運転で事故を起こし、そのまま逃走してしまうケース

 

飲酒運転者の事故の特徴の一つに「現場から逃走する」という点が挙げられ、救護義務も放棄して逃走することにより本来助かっていた命が死亡事故へと発展した例も。

車との衝突により怪我人が出ているのにその場から逃走をすると「ひき逃げ」となり、事故だったのが「事件」になります

逃走した者は犯罪被疑者となり、特定されて逮捕されるケースとなるでしょう。

飲酒運転をすると交通事故を起こしやすくなり、現場から逃走をすると最悪の未来が待っています。

 

飲酒運転をする人の心理

「警察に見つからなけらばいい」、「少しだけの距離だから大丈夫」という心理が飲酒運転につながります。

飲酒運転で検挙された人の多くは「自分は大丈夫」という過信も兼ね備えています。

 

理由はそれぞれあるでしょうが、「深く考えていない」という思考が共通点です。

アルコールはIQも低下して判断力を奪うので、気が大きくなり油断も生まれ、より飲酒運転をしてしまう行動に出やすくなります。

 

厳罰化されても常態化している人はまた繰り返す

「警察に見つからなければよい」という認識の人は刑罰が幾ら重くなったとしても、飲酒運転を繰り返します。

飲酒に限らず、「見つからなければよい」というのは重大事故を起こす人に多い発想なので、やがて事故を起こす可能性が高い危険な発想です。

思考から行動は生まれるので、飲酒運転をするという行動は思考の産物問題はその思考にあります

飲酒運転は判断力も鈍っていて事故を起こしやすいし、逮捕されると免許証も失効し会社も解雇される可能性がある、と考えると飲酒運転をすることがいかに損なのかが分かるでしょう。

 

飲酒運転は不特定多数の人を危険にさらす反社会的な行為と良識のなさから社会人として失格の烙印を押され、会社を問答無用で解雇になることも少なくありません。

免許証が無くなったことを会社に隠しても、車を使った業務を行っているなら業務に支障が出ていずれバレるでしょう。

 

飲んだら飲まない!乗るなら飲まない!の基本を守ろう

安全運転は状況判断と予知からです。

アルコールで麻痺した感覚では状況判断も予知もできません

アルコールを摂取していなければ酒酔いでの検挙もないので、飲んだら運転をしないという基本を遵守することが肝要。

飲酒運転で事故を起こすと重大事故につながることも多く、IQも低下して正常な判断ができない状態なので、現場から逃走してより重い罪を重やすいのです。

検挙されると会社を首になるリスクもあります。

そうならないためには「飲んだら乗るな!乗るなら飲むな!」の基本を守る以外に方法はありません。